カンボジアの不動産市場では、高級コンドミニアムや高額住宅の供給が積み上がる一方、一般の中間所得層が購入できる住宅は不足しています。住宅全体の供給量が多いにもかかわらず、購入希望者の所得や予算に合った物件が少ないという、需要と供給のミスマッチが市場の課題となっています。
■ 発表の概要
不動産業界の関係者によると、カンボジアでは過去十数年にわたり、高級住宅を中心とした開発が進められてきました。外国人投資家や富裕層を主な顧客として、高価格帯のコンドミニアムや住宅が数多く建設されましたが、国内の中間所得層には購入が難しい価格設定の物件も少なくありません。
一方、安定した収入を持ち、住宅購入を希望する世帯であっても、予算に合う価格や立地、広さを備えた住宅を見つけにくい状況です。市場では高級物件の在庫が残る一方、中間所得層向けの住宅供給が十分ではないという構造的な問題が指摘されています。
■ 背景
不動産開発が高級住宅に集中した背景には、外国資本の流入や建設ブームがあります。しかし、新型コロナウイルスの流行などを経て外国人投資家の需要が弱まり、国内の購入者にも高額物件を購入できる層が限られていたことから、供給過剰が顕在化しました。
また、住宅価格だけでなく、住宅ローンの審査や物件の権利関係も購入の障壁となっています。銀行は購入者の収入や返済能力、信用履歴に加え、土地・建物の権利書類なども確認します。そのため、安定した収入があっても、物件の権利関係が銀行の融資基準を満たさなければ住宅ローンを利用できない場合があります。
■ 今後の見通し
不動産関係者は、今後の市場では中間所得層の実際の購買力に合わせた住宅開発が重要になると指摘しています。住宅の面積や設計、建設コストを見直すことで、価格を抑えながら必要な居住環境を確保することが求められます。
ただし、価格を下げるために都市郊外へ開発を移すだけでは、通勤時間や交通費の負担が増える可能性があります。住宅価格に加え、交通アクセスや生活インフラ、銀行融資を受けやすい権利関係を整えることも重要です。
カンボジアの住宅市場が回復するには、高級物件の在庫を消化するだけでなく、国内世帯の所得水準や生活実態に合った住宅供給へと転換できるかが焦点となります。
それではまた!!
※本記事は海外報道を参考に内容を整理し、独自に再構成しています。
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/502045985/cambodias-luxury-oversupply-leaves-middle-class-struggling-to-own-homes/



