【カンボジア経済】政府は2025年の成長予測を6.3%と発表…果たして実現可能なのか？

カンボジアのフン・マネット首相は、2025年に同国の経済成長率が6.3%に達すると予測し、工業、サービス、農業分野の成長がその原動力になると述べました。
GDPは2024年に約514億ドル、一人当たり所得は2,924ドルに上昇する見込みです。
これはカンボジア国民の生活水準の向上を示しており、世界経済が不安定な中での前向きな兆しとされています。


首相は、持続可能で包括的な成長に向け、生産性の向上、インフラ整備、地域・国際経済との連携強化に引き続き注力する方針を示しました。
また、平和と政治的安定が民間投資や雇用創出、国民生活の向上に重要な役割を果たしていることを強調しました。


一方、カンボジア王立アカデミーの政策アナリストであるスン・サム氏は、6.3%の成長を維持するには世界的・地域的な不確実性への戦略的対応が不可欠と指摘。
特にロシア・ウクライナ戦争、イスラエルとイランの緊張、米国経済の不安定さなどが、世界の供給網や需要に影響を与えていると述べました。
さらに、タイとの貿易においても地域の競争や政治的緊張がリスク要因となり得るとしています。
それでも彼は、農産物の現地加工の促進や国内食料需要の詳細な評価により、成長の達成は可能だとしています。


世界銀行は、堅調な輸出と回復傾向にある消費を評価しつつも、2025年の成長率を4.0%、2026年には4.5%と低めに予測しています。
多様な産業への移行が今後の成長と雇用創出の鍵になるとし、より高付加価値の製造業やサービス業の発展を提案しています。


2025年初頭の経済指標では、衣料品や旅行用品などの輸出が前年同期比で11.6%増加し、観光客数も16.1%増し、消費財の輸入も家計支出の回復を反映しています。
送金や観光収入の増加により、貿易赤字の影響は抑えられ、外貨準備高は247億ドルに達しました。
ただし、銀行部門では不良債権の増加が課題となっています。


総じて、カンボジア経済は前向きな展望があるものの、国内外のリスクへの対応が今後の鍵となりますね。
現在は、米国関税問題やタイとの緊張状態が続いているのでこの辺りの情報はかなり注意して追っていく必要がありそうです。
今後もこのブログで情報発信していきます。


それではまた！！


参考記事：https://www.khmertimeskh.com/501700854/cambodias-economy-to-grow-6-3-in-fy2025-pm-says/