2025年上半期末時点で、カンボジアの公的債務は約126億7,000万ドルに達しました。
そのうち99%が対外債務で、二国間と多国間に分かれています。
国内債務はわずか1%にすぎません。
通貨別では米ドルを中心に、SDR(特別引出権)、日本円、中国元、ユーロなどが使われています。
数字だけを見ると大きな額に感じますが、IMFが予測するGDP約498億ドルの30%前後にとどまっており、国際的な基準から見ても「管理可能」な水準です。
| 年月 | 公的債務総額 | 対GDP比 |
|---|---|---|
| 2023年3月 | 102億3,000万ドル | 24.9% |
| 2023年6月 | 107億2000万ドル | 24.4% |
| 2023年9月 | 107億2000万ドル | 24.2% |
| 2023年12月 | 112億4000万ドル | 24.2% |
| 2024年3月 | 110億9000万ドル | 19% |
| 2024年6月 | 112億7000万ドル | 19% |
| 2024年9月 | 117億8000万ドル | 19% |
| 2024年12月 | 120億3,000万ドル | 19% |
| 2025年3月 | 121億8,000万ドル | 18.4% |
| 2025年6月 | 126億7,000万ドル | 30%前後 |
政府は2025年上半期に新たに約1億9,600万ドルの優遇融資を多国間パートナーと締結しましたが、これは前年同期より37%減少しました。
理由は、借入に依存しすぎず持続可能な財政運営を進めるためだと考えられます。
融資は教育やインフラなど生産性を高める分野に投じられ、平均で36%の無償資金が含まれている点も健全だといえます。
一方で、政府は上半期に約4億3,000万ドルを返済しており、昨年同期比で29%増加しました。
返済負担は確実に増していますが、財務省は「低リスク」との評価を維持しています。
個人的には、債務がGDPの30%程度なら基準値の40%を下回っているので確かに安心感があると思います。
しかし、近隣諸国の事例を見ると、経済成長が鈍化した途端に返済が重荷となるケースも少なくありません。
特に中国元建てや円建ての債務は為替の変動リスクもあるため、慎重な管理が欠かせないと感じます。
カンボジアは今後も外資や融資に頼りながらも、国内産業の競争力を強化していくことが、本当の意味での持続可能性につながるのではないでしょうか!!
それではまた!!
参考記事:https://www.phnompenhpost.com/business/finance-ministry-cambodia-s-public-debt-remains-manageable-


