カンボジアの工業部門が2026年上半期に大きく成長しました。産業・科学・技術・イノベーション省によると、2026年1~6月の工業生産額は98億ドルを超え、過去最高水準に達しました。電子機器や自動車関連などの新たな製造分野が拡大する中、カンボジア経済における製造業の存在感が一段と高まっています。
■ 発表の概要
2026年上半期のカンボジアの工業生産額は98億ドル超となりました。前年同期と比較しても大きく伸びており、工業部門の生産活動が過去最高水準に達したことが明らかになっています。
今回の成長を支えているのが、従来からの衣料品・履物・旅行用品(GFT)産業に加え、電子機器、電気製品、自動車関連製品などへの生産の広がりです。
近年カンボジアでは海外企業による工場投資が増加しており、単純な労働集約型産業だけではない製造業の基盤が形成されつつあります。
■ 背景
カンボジアの製造業は、これまで衣料品や履物などの輸出加工産業が中心でした。しかし近年は、政府が産業の多角化と高付加価値化を政策として進めています。
実際、2026年1~7月の電子・電気機器輸出は前年同期比34%増となっており、電子産業が輸出拡大の新たな柱となっています。
また、自動車分野でも現地組立工場の進出が続いています。トヨタなどの既存メーカーに加え、GACやシボレーの現地組立を予定する工場も稼働に向けて準備が進められています。
こうした製造業の多様化によって、カンボジアは「低コストの労働力を活用する生産拠点」から、電子機器や自動車などを含むASEANの製造拠点へと産業構造を変えつつあります。
■ 今後の見通し
上半期の工業生産額が98億ドルを超えたことは、カンボジアの産業構造が変化していることを示す重要な数字です。
今後の焦点は、工場の数や生産額を増やすだけでなく、部品や原材料をどこまで国内で調達できるようにするかです。国内サプライチェーンが形成されれば、製造業の生産拡大が国内企業への発注、雇用、技術移転にもつながります。
また、カンボジア政府は電子機器や自動車関連産業など、より高付加価値の産業への投資誘致を進めています。今回の過去最高となる工業生産額は、こうした産業政策が実際の生産活動に反映され始めていることを示す動きともいえます。
今後、電子機器や自動車関連産業の成長が続けば、工業生産がカンボジア経済の新たな成長エンジンとなる可能性があります。
それではまた!!
※本記事は海外報道を参考に内容を整理し、独自に再構成しています。
参考記事:Khmer Times「Cambodia’s mid-year industrial output hits record $9.8B」



