カンボジア信用情報局(CBC)は、カンボジアの成人人口の約70%にあたる700万人の借り手の信用情報を管理しています。
過去5年間で信用レポートの作成件数は19%増加し、現在630万件に達しています。
これにより、貸し手は借り手の信用力を評価し、過剰債務のリスクを低減でき、借り手は自身の財務履歴を確認しやすくなります。
CBCは現在、商業銀行、専門銀行、マイクロファイナンス機関、リース会社、地方信用機関を含む194の会員を持っていて、2019年の会員数167社から増加ししています。
また、CBCは市場の透明性を高めるために情報ギャップを埋めることを目指し、2021年にCredit Report PLUSというモバイルアプリを導入しました。
このアプリでは、利用者が自身の信用レポートとKスコア(クメールスコア)を確認できます。
※Kスコアは高度な機械学習技術を用いて算出され、スコア範囲は100から1,400でです。
信用レポートは20,000リエル(約4.88ドル)、Credit Report PLUSは26,000リエル(約6.35ドル)で提供されていて、CBCは2023年に顧客が自分の信用レポートを確認できる自己照会機も導入しました。
さらに、CBCはAIとデータ分析を活用した新しいソリューションを提供しています。
たとえば、クレジット リスク ヒート マップやデジタル不動産評価を導入し、ASEANおよびアジア太平洋地域の国境を越えた信用報告にも取り組んでいます。
CBCは顧客の同意なしにデータを取得せず、顧客が不正確な信用レポートに異議を申し立てる仕組みも整えています。
将来的には、電話料金や電気料金などの迅速な支払いデータを信用評価に活用することを検討しており、金融包摂の向上に寄与することを目指しているとのことです。
以下の記事でも触れているように、不良債権が増えていたり、預金と貸出の比率が悪かったりと、銀行もコロナ禍、コロナ後に少し苦戦を強いられていましたが、少しずつ正常化には向かっているようです。
特に不良債権を減らすために信用情報は大きなポイントになると思うので、より正確な情報をCBCには収集していってほしいですね!!
それではまた!!