2025年の衣料品、履物、旅行用品業界の最低賃金は月額208ドルに設定され、今年より4ドルの増額となることが決定しました。
労働職業訓練大臣で国家最低賃金評議会議長のヘン・サワー氏が2025年の最低賃金交渉の結果を報告し、51対46の多数決で月額206ドルで合意しましたが、フン・マネット首相は、全国最低賃金協議会の投票結果を受けて、サワー氏に合意された206ドルの金額にさらに2ドルを追加するよう指示したと述べたことにより、2025年の最低賃金は月額208ドルに設定されました。
首相は、世界経済が厳しい状況にあるが、政府の主な焦点は国民全員の生活水準と福祉の向上にあると繰り返し述べ、最低賃金の引き上げは控えめではあるが、労働者が直面する経済的困難を軽減するという政府の決意の証しであると語っています。
また同氏は、賃金引き上げに加え、労働者の経済的負担を軽減できる可能性のある措置を実施するために、関係省庁、機関、当局と協力する継続的な努力を労働者と国民に保証しました。
2024年の最低賃金の決定の時も、$202で決定した最低賃金が、首相の一声で最後に$2増加して$204になりましたね。
最後の首相の一声は毎年恒例行事になりそうです。
これまでの最低賃金の推移はこのようになります。
年 | 最低賃金/月 |
---|---|
2014年 | $100/月 |
2015年 | $128/月 |
2016年 | $140/月 |
2017年 | $153/月 |
2018年 | $170/月 |
2019年 | $180/月 |
2020年 | $190/月 |
2021年 | $192/月 |
2022年 | $194/月 |
2023年 | $200/月 |
2024年 | $204/月 |
2025年 | $208/月 |
2014年と比べると倍以上になってはいるものの、パンデミックの影響で近年の上昇率は低めになっていますね。
一方で、近隣国では経済状況の悪化により最低賃金が引き上げられず、賃金が米ドルで支払われる一部の国では、インフレやそれらの国の通貨の対米ドル為替レートの影響で最低賃金が昨年より低くなっているみたいなので、カンボジアの最低賃金が着実に上がっているのは良いことかと思います。
それではまた!!