「カンボジアは人口の優位性を経済発展につなげることができるか？」についてクメールタイムズに専門家の意見が掲載されていたので、簡単にまとめていきます。
カンボジアは、労働年齢人口の急増を背景に経済成長の大きなポテンシャルを持っています。
メコン・ストラテジック・キャピタル（MSC）が発表した調査報告書によると、2021年から2050年にかけて、同国の労働年齢人口は24％増加すると予測されており、地域内で最も高い成長率です。
これに比べ、隣国ベトナムでは成長率はわずか1％にとどまる一方、タイではこのカテゴリーの労働年齢人口が23％、中国では22％減少すると予測されている。
しかし、この人口優位性を経済的優位に転換するためには、多くの課題を克服する必要があります。
・教育と技能開発
ま若年人口を効果的に活用するためには、教育と技能開発への戦略的な投資が不可欠です。特に、科学、技術、工学、数学（STEM）の分野やソフトスキルの訓練が重要視されており、これによりカンボジアの生産性と競争力を向上させることが求められています。
・専門訓練の強化
産業界のニーズに合わせた専門訓練の強化が必要です。カンボジアは、デジタル経済や高度な製造業、再生可能エネルギーといった新興産業に適した労働力を育成するため、STEM教育やデジタルリテラシーの促進に力を入れるべきです。
・インフラ整備
インフラの整備も重要な課題です。物流や輸送、エネルギー、インターネット接続の改善により、特に農村部の経済活動を活性化させることが期待されています。さらに、投資家にとって魅力的な環境を提供するために、法的手続きの簡素化や税制優遇措置が必要です。これにより、多国籍企業からの投資を増やし、カンボジアの経済成長を促進できるとされています。
・スキルギャップ問題
スキルギャップの問題も大きな障害です。多くの若者が高い賃金を求めて海外に移住しており、国内での中級・上級技能労働者の不足が懸念されています。これに対応するためには、スキル育成プログラムを拡充し、国内労働者の雇用機会を増やすことが必要です。
このような取り組みを通じて、カンボジアは人口ボーナスを活用し、持続可能な経済成長を実現し、2050年までに高所得国になることを目指しています。
カンボジアの総人口1600万人以上のうち、60％以上が35歳未満であり、労働力参加率が約80％であることなどから、ビジネスや投資のあらゆる分野で活躍できる若く活発な労働力があることが調査で明らかになっています。
また、カンボジアの識字率も急速に伸びており、2019年にはほぼ90％に達しました。
人口は少ないですが、労働人口が多く、2045年まで人口は急激に増加していくと言われています。
このポテンシャルを活かすも殺すも政府にかかっていると思うので、これからの政策に注目していく必要がありますね！！
それではまた！！
