カンボジア政府は、急速に増える電気自動車(EV)の需要に対応するため、全国でEV充電ステーションの設置を進める方針を明らかにしました。
新たに導入される急速充電ステーションでは、わずか30分でフル充電が可能となり、1回の充電で300〜400キロメートル走行できるようになるとのことです。
鉱山エネルギー省のケオ・ラタナック大臣によると、カンボジア電力公社(EDC)は近く、主要国道沿いに急速充電ステーションを整備するための大規模な投資計画を開始します。
この取り組みは、EVの利便性と価格の手頃さを高めるとともに、ガソリン車からの転換を促し、環境汚染の軽減を目指すものであるとの事です。
また、ラタナック大臣は「グローバル・グリーン・サステナビリティ・フォーラム2025」で、政府が充電料金の引き下げも検討していることを明らかにしました。
現在、家庭での充電には6〜7時間かかりますが、今後は国道沿いでコーヒーを飲む間に20〜30分で充電が完了し、長距離走行が可能になる見通しです。
政府は、燃料費の削減を通じて国民の生活水準を向上させることを目指しています。
調査によると、EVはガソリン車に比べ最大で5倍のコスト効率を持ち、エネルギー費やメンテナンス費も大幅に低いとされています。
ラタナック大臣は「現在1キロワット時あたり1,600〜2,000リエルの充電料金をさらに引き下げ、誰でも安心してどこへでも走れる環境を整えます」と述べました。
政府は今後、輸送や農業分野にも電動化を広げ、再生可能エネルギーを利用した「グリーン電力」の普及を進める計画です。
2025年9月時点で、国内では1万568台の電気自動車が登録されており、乗用車7,187台、三輪車671台、電動バイク2,710台が走っています。
クリーンで持続可能な交通社会の実現に向けて大きく動き出そうとしていますね!!
一般的なEVのバッテリー容量
| 車のタイプ | バッテリー容量(kWh) | 走行距離の目安 (1充電あたり) |
|---|---|---|
| 小型EV(軽・コンパクト) | 約30〜40 kWh | 約200〜300 km |
| 中型EV(一般的なセダン・SUV) | 約50〜70 kWh | 約300〜450 km |
| 大型EV(高性能モデル) | 約80〜100 kWh以上 | 約450〜600 km以上 |
カンボジアで普及している中国製のEV(BYDなど)は50〜60kWhのバッテリーを搭載していると言われているので、1キロワットあたり$0.5(2000リエル)だと仮定すると、満タンになるまでに$25〜$30程度必要ということになります。
この金額がさらに安くなると言われているので、今後EV充電ステーションが増えればEVを選ぶ人々が増えてきそうです。
それではまた!!
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501782689/government-to-expand-ev-charging-stations-nationwide-as-demand-grows/

