【カンボジア経済】”非公式経済”からの卒業へ！！カンボジア政府の改革プラン

カンボジアのフン・マネ首相は、国会と上院の合同会議で、2023～2028年の「非公式経済発展のための国家戦略」の進捗状況を報告しました。
この戦略は、成長・雇用・公平性・効率性・持続可能性の5つの柱からなる「ペンタゴン戦略」の一部で、インフォーマル経済（非公式労働や未登録の企業など）を段階的に公式化することが目的です。


首相は、過去18ヶ月間の成果として、非公式労働者や企業が登録しやすくなるように、デジタルプラットフォームを開発し、法的地位の取得や公共サービスへのアクセスが可能になったことを挙げました。
また、税制優遇や登録手続きの明確化、職業訓練の拡充、社会保障の適用範囲拡大、金融サービスの提供促進など、多方面から支援が行われていると説明しました。


一方で、地域によって登録率に差があること、登録後の支援が行き届いていないこと、社会保障制度の財政的持続可能性など、依然として課題があるとも指摘。
これに対し、地方職員への研修強化、住民への啓発活動の拡充、若者や地域団体の協力による草の根活動の推進、遠隔地向けの移動登録ユニットの導入、QRコード決済を活用した情報提供キャンペーンなど、今後の取り組みも紹介しました。


フン・マネット首相は、省庁間の連携や適切なインセンティブ設計、地方分権の重要性を強調、また、貧困や教育不足といったインフォーマル経済の根本原因への対処も必要だと述べました。
最後に、政府は経済の公式化とデジタル化を通じて、国民の生活向上と包摂的な経済成長を目指す決意を表明しました。


非公式経済の公式化はカンボジアの経済成長を正確に捉える上でとても大切になってきます。
また、企業登録や個人事業主登録をすることで社会保障制度を受けることで人々の生活が安定していくと思います。


以前から問題視されていたことですが、近年政府はかなり力を入れてきているように感じます。
個人事業主の登録は税金面で優遇措置があったり、登録をオンラインで完結できたりと、ハードル自体は下がってきていると思いますので今後の進捗に注目です。


それではまた！！


参考記事：https://www.khmertimeskh.com/501694148/cambodian-pm-details-progress-in-formalising-informal-economy-outlines-future-initiatives/