カンボジア国立銀行(NBC)と韓国資産管理公社(KAMCO)は、不良債権(NPL)管理の知識や実務経験を共有し、協力を強化するための覚書(MoU)を締結しました。
3月4日、プノンペンのNBC本部で署名が行われ、韓国金融委員会(FSC)や韓国預金保険公社(KDIC)の関係者も出席しました。
このMoUには、経済情報の共有、法律の枠組みに関する協力、研究資料の交換、職員の能力開発などが含まれています。
NBCの副総裁は、金融の安定とセーフティネットの強化には両国の協力が重要だと述べ、KAMCOもさらなる連携を目指す意向を示しました。
また、副総裁はFSCやKDICの代表者と会談し、カンボジアにおける預金保護制度の構築支援についても議論しました。
NBCの報告によると、2024年の不良債権比率は銀行部門で7.9%、マイクロファイナンス部門で9%に上昇しました。
しかし、銀行および金融機関は潜在的な貸付損失をカバーするのに十分な引当金を積み立てており、引当金カバー率は55.1%となっています。
これらの引当金を差し引くと、純不良債権比率はわずか3.5%に低下し、管理可能なレベルであるとのことです。
銀行部門は慎重な規制と国民の信頼を背景に安定を維持し、経済の回復を支えています。
また、2024年の銀行システムの総資産は911億ドルに達し、預金残高も16.3%増加しました。
カンボジアでは商業銀行やマイクロファイナンス機関など多様な金融機関が活動し、成長を続けています。
項目 | 2024年上半期 | 2024年通期 |
---|---|---|
融資残高 | 前年同期比2.6%増の589億ドル | 前年比3%増の599億ドル |
顧客預金 | 前年同期比13.4%増の519億ドル | 前年比16.3%増の570億ドル |
銀行不良債権率 | 6.8%(2023年上半期4%) | 7.9% |
マイクロファイナンス不良債権率 | 8.3%(2023年上半期3.3%) | 9% |
銀行・金融システムの流動資産 | 前年同期比6.1%増加の883億ドル | 前年比7%増の911ドル |
不良債権問題は早く解決に向かって欲しいですね。
法整備ができれば、改善していくと思うので今回の韓国との提携には期待です。
また、預金保証制度についても議論があったとのことで、カンボジアの金融業界がいい方向に進みそうな予感ですね!!
それではまた!!
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501650203/nbc-kamco-ink-mou-on-npl-management/