中国の「一帯一路(BRI)」構想が、カンボジアを含むASEAN諸国にとって、輸出拡大や雇用創出、産業の高度化につながる機会として注目されています。中国とASEANの経済的なつながりが深まる中、カンボジアでは地域の生産・物流ネットワークへの参加を通じた産業発展が期待されています。
■ 発表の概要
中国・広西チワン族自治区の南寧市で開催された第23回中国・ASEAN博覧会では、中国とASEAN間の貿易・投資協力のさらなる強化が主要テーマとなりました。BRIによるインフラ整備や域内の連結性向上は、企業が国境を越えて生産・販売を行うための基盤となっています。
カンボジアにとっては、こうしたネットワークを活用することで、従来の労働集約型産業に加えて、自動車部品や電子機器など、より付加価値の高い製造分野への参入を進めることが重要になります。
■ 背景
カンボジアでは近年、外国投資を活用しながら製造業の多様化を進めています。2026年7月時点で、産業・科学・技術・イノベーション省に登録された工場は3,357カ所、投資総額は280億ドルを超え、製造業では約136万人が働いていると政府は説明しています。
特に自動車産業では、完成車だけでなく部品を生産して周辺国へ輸出する「地域の製造拠点」を目指す動きも出ています。フン・マネット首相は9月、カンボジアで自動車部品を生産し、地域市場へ供給することを目指す方針を示しました。
■ 今後の見通し
今後は、中国やASEANとの貿易・投資関係を活用しながら、カンボジア国内でどこまで生産工程の高度化や技術移転を進められるかが重要になります。外国企業の進出による工場や雇用の増加だけでなく、現地企業との連携、人材育成、技術・知識の移転を進めることが、長期的な産業競争力の向上につながるとみられます。
一帯一路によるインフラや物流面の連結性を、輸出拡大だけでなく高付加価値産業の育成につなげられるかが、今後のカンボジア経済にとって重要なポイントとなりそうです。
また、一帯一路構想は、融資を受けた途上国が返済に困り、インフラの運営権などを中国に握られる「債務の罠」と呼ばれることもあったりと賛否両論ありますが、カンボジアでの今後の進捗に注目です。
それではまた!!
※本記事は海外報道を参考に内容を整理し、独自に再構成しています。
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/502027367/bri-brings-cambodia-other-asean-countries-opportunities-for-exports-jobs-industrial-upgrading/




