国際通貨基金(IMF)は、カンボジアの2026年実質GDP成長率予測を3.0%へ大幅に引き下げました。従来予測から大きく下方修正された背景には、世界経済の減速に加え、米国の関税政策やタイとの国境問題など外部環境の悪化があります。一方で、2027年以降は輸出や投資の回復に伴い、経済成長率は再び上向くとの見通しも示されています。
■ 発表の概要
IMFが公表した最新の経済見通しでは、カンボジアの2026年の実質GDP成長率は3.0%と予測されました。これは従来予測を大幅に下回る水準であり、近年の予測の中でも低い成長率となります。
IMFは、世界的な貿易環境の悪化や主要輸出市場の需要減速に加え、米国による追加関税措置やタイとの国境を巡る混乱が輸出や物流に影響を与えていることを下方修正の主な要因として挙げています。また、製造業や観光業への影響も懸念されると指摘しました。
■ 背景
カンボジア経済は近年、衣料品・履物・旅行用品などの輸出や観光業、外国直接投資(FDI)を成長の柱としてきました。しかし、世界経済の不透明感が高まる中で輸出需要が弱含んでいるほか、タイとの国境問題による物流や観光への影響も経済活動の重荷となっています。
一方、政府は公共投資の拡大や物流インフラ整備、新テチョ国際空港の開業、フナン・テチョ運河計画など大型プロジェクトを進めており、中長期的な経済基盤の強化を図っています。また、中国や中東諸国との経済連携を拡大し、輸出市場や投資先の多様化も進めています。
■ 今後の見通し
IMFは、外部環境が改善すれば2027年以降は成長率が回復に向かうとの見方を示しています。輸出需要の持ち直しや外国直接投資の回復、インフラ整備の進展が経済を下支えすると期待されています。
ただし、短期的には世界経済の減速や通商政策の変化、地政学リスクなど不確実性は依然として高い状況です。市場関係者の間では、政府が進める産業の高度化や輸出先の多角化、新たな投資誘致策が景気回復の鍵になるとの見方が広がっています。2029年の後発開発途上国(LDC)卒業に向けては、外部環境に左右されにくい経済構造への転換が今後一層重要になるとみられています。
それではまた!!
※本記事は海外報道を参考に内容を整理し、独自に再構成しています。
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501939342/imf-slashes-cambodias-2026-growth-to-3-percent/

