カンボジアの製造業が力強い成長を続けています。工業・科学・技術・イノベーション省(MISTI)によると、2026年6月時点で国内の大規模工場数は前年同期比25%増となり、投資額や雇用者数も大幅に拡大しました。衣料品や履物産業に加え、電子機器や自動車部品など新たな製造業の進出が増えており、産業構造の高度化が進んでいます。
■ 発表の概要
工業・科学・技術・イノベーション省によると、2026年6月時点で操業中の大規模工場は3,319工場となり、前年同期比で25%増加しました。累計投資額は約278億ドルに達し、雇用創出も大きく拡大しています。
近年は従来の縫製・履物・旅行用品(GFT)産業に加え、電子・電気機器、自動車部品、機械関連など高付加価値分野への投資が増加しています。特に海外企業による新規工場の建設が相次ぎ、製造業全体の競争力向上につながっています。
■ 背景
カンボジア政府は、外国直接投資(FDI)の積極的な誘致を進めるとともに、経済特区(SEZ)の整備や各種投資優遇制度を拡充しています。近年ではプノンペン経済特区(PPSEZ)をはじめ各地の経済特区への進出企業が増え、日本、中国、韓国などの製造業が生産拠点を拡大しています。
また、中国・カンボジアFTAやRCEP、韓国、UAEとの自由貿易協定の発効により、輸出市場も拡大しています。2026年上半期の輸出額は前年同期比19.5%増の約170億ドルとなるなど、製造業の成長が輸出拡大を支える重要な要因となっています。
■ 今後の見通し
政府は、物流インフラの整備や新たな物流法の制定、新テチョ国際空港やシアヌークビル港の拡張などを進め、製造業のさらなる競争力強化を目指しています。また、2029年の後発開発途上国(LDC)卒業を見据え、労働集約型産業から電子機器や自動車関連など高付加価値産業への転換を加速させる方針です。
市場関係者の間では、世界経済の不透明感や米国の関税政策など外部リスクは残るものの、カンボジアはASEANの新たな製造拠点として存在感を高めているとの見方が広がっています。工場数や投資額の増加は、今後の輸出拡大や雇用創出を支える重要な指標として引き続き注目されそうです。
それではまた!!
※本記事は海外報道を参考に内容を整理し、独自に再構成しています。
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501946172/cambodias-large-scale-industrial-plants-surge-25-by-june/

