カンボジアでは、クリーンエネルギーが経済の「次の成長章」を切り開く鍵として注目されています。
産業・科学技術・イノベーション大臣のヘム・ヴァンディ氏は、「私たちの未来はどれだけ大量に電力を生み出すかではなく、どれだけ賢く持続可能に生産し活用できるかにかかっている」と強調しました。
同国では村の99%、世帯の95%がすでに電力へアクセスしており、エネルギー政策の基盤には再生可能エネルギーと効率化が据えられています。
政府の発表によりますと、2024年時点で国内発電に占める再生可能エネルギーの割合は約61%に達しており、水力発電が大半を占め、太陽光発電やバイオマスも拡大しています。
発電設備容量の構成でも再生可能エネルギーは62%超に達しており、2030年には70%へ引き上げる目標が掲げられています。
これは、化石燃料依存を減らしつつ、電力供給の安定化と国際競争力の確保を目指す動きです。
ヴァンディ大臣は、信頼性の高い太陽光・水力・風力の導入によって工場の運営コストが削減され、「メイド・イン・カンボジア」製品がより魅力的になると述べました。
実際、再生可能エネルギーの比率上昇はエネルギー集約型産業のコスト削減に寄与し、新たな外資投資を呼び込む要因ともなっています。
また、オーストラリアは気候ファイナンスや予測システムを通じてカンボジアを支援しており、国連開発計画(UNDP)もクリーンエネルギーを持続可能な開発の中核と位置付けています。
これらの国際的な協力は、投資リスクの軽減やグリーンファイナンス拡大を後押しし、衣料品や観光業など既存産業の強化にもつながっています。
政府の発表以外の他の調査機関でも、カンボジアの国内発電に占める再生可能エネルギーの割合はおおよそ50%〜60%程度と予測されており、そのうちのほとんどを水力発電が占めているとされています。
また、2023年時点で総設備容量は4,649 MW、そのうち国内電力源(発電所を通じて生産)が 3,977 MW、輸入電力が672 MWで、輸入分は全体の約14.46%を占めるとされており、つまり設備面では国内発電が約85.5%を占めています。
太陽光やバイオマス発電も今後カンボジアの電力供給に大きく貢献していってくれることに期待です。
それではまた!!
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501766377/clean-energy-holds-key-to-unlock-kingdoms-growth/
【カンボジア経済】国内発電に占める再生可能エネルギーの割合は!?次の成長を支えるクリーンエネルギーへの移行

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