カンボジアの衣料品、履物、旅行用品(GFT)の輸出は、今年の1月から9月までに前年同期比17.81％の減少を記録し、さらなる雇用喪失や工場閉鎖の懸念を引き起こしています。
関税消費税総局(GDCE)の最新貿易データによると、カンボジアは今年最初の9カ月間に82億ドル相当のGFT商品を輸出したが、これは2022年同時期の輸出額99億7000万ドルから大幅に減少しました。
カンボジアにとって最大の輸出商品であるGFT製品は昨年2022年にカンボジアの収益に126億3,000万ドルをもたらし2021年と比較して15％増加しました。
しかし今年2023年は、主に国際経済情勢とその後の特に米国と欧州連合(EU)からの需要の減少により、この部門の収益は減少しています。
| 年月 | GFT製品輸出額の前年比(%) |
|---|---|
| 2023年9月 | 4.16％減 |
| 2023年8月 | 11.12％減 |
| 2023年7月 | 28.15%減 |
| 2023年6月 | 1%増加 |
| 2023年5月 | 17.03%減 |
| 2023年4月 | 30.42%減 |
| 2023年3月 | 14.60%減 |
| 2023年2月 | 24.54%減 |
| 2023年1月 | 28%減 |
専門家らによると、ロシア・ウクライナ戦争の長期化とその後のインフレ圧力のほかに、米国による一般特恵関税制度(GSP)の非更新と欧州連合(EU)による武器以外のすべて(EBA)の関税免除の撤廃がカンボジアのGFT輸出に大きな打撃を与えているとのことです。
GDCEデータによると、他のほぼすべての部門が輸出の増加を記録したとのことで、全体として今年1月から9月までのカンボジアの輸出は前年同期比0.8％の小幅減少に終わったようです。
他の製品の輸出が伸びているのにも関わらず、カンボジア輸出の目玉商品であるGFT製品の輸出が急降下しているのは良くない状況です。
今年の下半期には回復する予想でしたが、回復には向かっておらず、米国とEUへの早急な回復も見込めないので輸出先の拡大が今後の課題になりそうです。
輸出の減少によりいくつかの工場が閉鎖され、何百人もの労働者が職職を失っています。
労働・職業訓練省(MLVT)の最近の通知では、今年7月と8月に労働契約が停止されたことを受けて23のGFT工場の労働者に手当が支給されることが明らかになりました。
カンボジアの稼ぎ頭である縫製業の回復が待ち遠しいです。
それではまた！！
