カンボジアとアメリカは、相互貿易協定(ART)の草案について、第2回目の交渉を終え、いくつかの重要な項目で合意に達しました。
高率な「相互関税(reciprocal tariff)」への対応
– カンボジア製品に課されている最大49%もの高関税を巡り、テキスタイルや履物等の主要輸出品目が大きな打撃を受けています。両国はこれを議題にし、引き続き協議を進める方針を確認しました。
原産地規則(Rules of Origin)の実施強化
– 偽装品や不正輸入を防ぐため、輸出品の”原産国”を正確に確認できる体制の整備と、透明性のあるルール運用を強化する仕組みで合意しました。
知的財産権や偽ブランド品対策の強化
– 海賊版・模倣品の抑止に向けた法執行や検査体制の強化を含む、知的財産保護の枠組みを整備することに同意しました。
米側からの技術支援の提供
– 米財務省などが、カンボジアに対し公共財政管理の透明性向上や関税・貿易インフラの強化を支援する技術協力を行うことで合意しています。
公正で透明な法執行の促進
– 両国は、法的枠組みにおいて汚職防止・透明性確保を重視し、偽商品対策や税関運用において公正な実施を続けることを確認しました
この交渉は2025年6月4日から6日までワシントンD.C.で行われ、両国の代表団が意見を交わし、理解を深めながら協議を進めました。
カンボジア側は、スン・チャントール副首相兼カンボジア開発評議会第一副議長と、チャム・ニムル商務大臣が率い、アメリカ側は米国通商代表部のサラ・エラーマン次官(東南アジア・太平洋担当)が代表を務めました。
今後、ワシントンD.C.で第3回の交渉を行うことで両国は合意しています。
関係者によると、「フン・マネット首相率いるカンボジア政府は、アメリカとの互いに利益のある貿易・投資関係の構築に向けて、今後も協力を続けていく」とのことです。
今後の動向にも引き続き注目していきます!!
それではまた!!
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501696630/cambodia-and-u-s-reach-agreement-on-key-provisions-of-reciprocal-trade-pact/