【カンボジア経済】世界銀行が2025年のカンボジアの成長率予測を4％下方修正

カンボジア経済は現在、世界的・国内的な不確実性の中で減速傾向にあり、世界銀行が2025年6月に発表した「カンボジア経済最新情報（CEU）」によると、2025年の実質GDP成長率は4％、2026年は4.5％にとどまる見通しです。
これは、2025年1月の世界経済見通しで予測された5.5％成長よりも低い水準です。


CEUは、カンボジア経済の回復が分野によってばらつきがあると指摘しています。
衣料品などの輸出や観光業は比較的好調で、2025年第1四半期には対前年同期でそれぞれ11.6％、16.1％の増加が見られました。
しかし、海外観光客数は依然として2019年の水準を下回っており、不透明な貿易政策の影響で、衣料品・履物・自転車などの労働集約型製造業は今後減速すると見られています。


不動産市場の長期低迷と金融引き締めにより、国内投資の拡大も制約を受けています。
加えて、所得格差も拡大しており、2021〜2023年の間に最貧層では消費が7％増加した一方、最富裕層では10％の伸びとなっています。


農業部門も成長が鈍く、2021年以降の年平均成長率はわずか1％にとどまっています。
これは、農村部の生活や中小企業、季節労働者にとって大きな影響を及ぼしています。


世界銀行は、こうした状況を打開するためには、経済の多様化が鍵であり、衣料品や建設業への依存から脱却し、より高付加価値な製造業やサービス業への転換が必要と指摘。
また、歳入改革を通じてビジネス環境を改善し、インフラや教育などへの投資を進めるべきだと述べています。


さらに専門家は、中流層の多くがパンデミック中の借金にいまだ苦しんでおり、完全な回復には数年かかると見ています。
自営業者や低所得層も依然として厳しい状況にあることが、カンボジア経済の持続的成長への課題となっています。


米国関税ショックの影響で、あらゆる方面での経済成長予測が下方修正されていますね。
カンボジアにおいては改題が明確になってきているので、経済の多様化に向けてアクセルを踏んで欲しいところです。
個人的にはインフラ開発と整備が予定通り進んでいくことが肝だと感じています。
それではまた！！


参考記事：https://www.khmertimeskh.com/501698877/world-bank-trims-cambodias-gdp-growth-forecast-to-4/