メコン・ストラテジック・パートナーズの調査によると、カンボジアは、1600万人以上の人口合計のうち60％が35歳未満という人口構成により、今後20年以上急速な経済成長が期待されています。
この人口統計上の優位性により、カンボジアは地域内で最も若年人口を擁する国となっており、特に労働力参加率が約80％と高く、ビジネスや投資の面でも若く活力のある労働力が大きく確保されています。
カンボジアの労働人口は、2021年から2050年にかけて24％増加すると予測しております。
一方で、隣国のベトネムの成長率はわずか1％、タイでは23％の減少、中国では22％の減少が予測されているため、カンボジアの人口構成の変化が地域内で大きな影響を持つことが予測されます。
識字率は2019年に約90％に達し、教育水準が向上していますが、中級および上級の技術職に従事するカンボジア人の割合は国内労働力全体の10.7％しかありません。
これは、技術職に必要なスキルを持つ現地人材が不足していることを示しており、その結果、多くの産業やサービス部門が外国人専門家に依存し、労働生産性も1時間当たり3.6ドルと、ベトナムの7.3ドルやインドネシアの13.1ドルと比べて低い水準にあり、生産性が低い状態になっています。
これに対応するため、カンボジア政府は若者向けの訓練プログラムを強化し、特に貧困層の若者にスキルを習得し、高収入の職に就けるよう職業訓練を提供する国家プログラムを開始しています。
さらに、メコン・ストラテジック・パートナーの調査によれば、2050年までに世界の退職者が10億人に達し、その多くが中国とインドに集中すると予測されています。
観光、高齢者介護、退職者向けサービスの需要が急増し、カンボジアもこれらの市場での成長が期待されているとのことです。
また、国内資本市場の発展も重要な課題として挙げられています。
カンボジアでは今後20年間で国内資本市場の価値が飛躍的に上昇すると予測されており、これが国内経済に大きな影響を考慮されていると見られています資本市場の成長は、国内の機関投資の発展と資本の深化を促進し、カンボジアの経済基盤をさらに強固にするとのことです。
資本市場とは：取引期間が1年以上の金融取引が行われる市場のこと。 長期金融市場のほか、「キャピタルマーケット」ともいいます。 株式市場や公社債市場が代表的です。
カンボジアには大きなポテンシャルがあることは間違いないです。
課題を解決すべく政府がしっかりと対応し始めているので、今後に期待しながら情報を追っていければと思います。
最後に要点をまとめておきます。
人口の有利性:カンボジアは人口の60％以上が35歳未満で、地域内で最大の若年人口を支持し、今後20年以上の急速な経済成長が期待されている。
労働力の増加:カンボジアの労働人口人口は、2021年から2050年にかけて24％増加すると予測されている。
スキル開発の重要性: カンボジアの労働生産性は他の東南アジア諸国に比べて低く、スキル不足がその原因とされている。これに対処するため、若者向けの訓練プログラムが強化されている。
外国人専門家への依存: 技術職に必要なスキルを持つ現地人材が不足しており、外国人専門家に頼る状況が続いている。
資本市場の成長予測:今後20年間で国内資本市場の価値が飛躍的に上昇すると予測されている。
退職者市場の拡大：2050年まで世界の退職者が10億人に達し、観光や高齢者介護の市場が大きく成長するためカンボジアでもこれらの市場で成長していく可能性がある。
それではまた！！
