「金融」という言葉は漠然と知っているけど、「金融」という言葉の意味を知っている人は意外と少ないのではないでしょうか?
僕も最近まで漠然と金融という言葉を使っていて、金融という言葉の意味を理解していなかったので調べてみたところ、
金融とはお金が余っているところからお金が足りないところに資金を融通することという意味でした。
銀行や証券会社のことを考えればわかりやすいです。
銀行の住宅ローン等の金融サービスは僕たちが口座に預金したお金を運用しています。
つまり住宅ローンを組みたい人(借手)と僕たち(貸手)を仲介しているわけです。
証券会社は投資家と企業の仲介です。
カンボジアが金融後進国である理由としては、自国通貨への信頼や銀行口座保有率の低さから金融サービスや金融商品へ多くの人々がアクセスできない状態が続いていたからです。
しかし、現在のカンボジアはFintechにより金融後進国の終焉を迎えようとしています。
カンボジアが大好きで移住したい!!カンボジアでビジネスをしたい!!投資をしたい!!
この記事はそんなあなたの役に立つと思います。
具体的な数字や、実際に移住して感じたことなどを混ぜながら解説していくのでコーヒーでも飲みながら読んでみてください!!
・Fintechがカンボジアに革命をもたらす
カンボジアが金融後進国である大きな理由の1つが銀行口座の保有率の低さです。
日本の成人の銀行口座保有率はほぼ100%である一方で、カンボジアの14歳以上の銀行口座保有率は2017年の世界銀行の調査で17.8%に留まります。成人に関しては20%を超えているようです
お隣ベトナムの銀行口座保有率が63%であることを見るとカンボジアはかなり遅れを取っていることがわかります。
参考記事
KHMER TIMES
NNA ASIA
歴史的な背景からカンボジアでは自国通貨の信頼が低く保有率が上がらない原因となっています。
カンボジアでは米ドルも流通していることから、特に都市部に住んでいる人や都市部のビジネスマンに限定すれば保有率はそこそこだと思いますが、農村部等の郊外では未だに現金(現地通貨)でのやり取りが主流で大きな課題となっています。
しかし、金融から遠ざかっていたカンボジアですが銀行口座をもたない人々を繋ぐWingというモバイルバンキングサービスが2009年に設立され、近年飛ぶ鳥を落とす勢いで成長してきています。
代表的なサービスは電話番号を利用してお金を送金し、全国各地にある現金受け取り代理店を通して現金を受け取るというサービスです。
カンボジアでは総人口数以上の携帯電話が利用されていることからこのサービスは相性が良く、ここ数年で利用者が爆発的に増加しています。
2015年にはアクティブユーザーが約60万人、2018年には300万人まで増加し、2020年12月時点で550万人までユーザー数が増加しています。
カンボジアの総人口が約1600万人と考えると、ここ数年のユーザー数増加のすござが際立ちますね!!
Wingの最高経営責任者であるManuRajan氏が最近のインタビューでこのように述べました。
今後5〜6年で転換点が見られます。主流の金融サービスセグメントに参入する準備ができている巨大な若い人口があります。若い人たちが年長者にEウォレットの使い方を教え始めると、Eウォレットが標準になるでしょう
引用元:KHMER TIMES「Fintech points the way to full financial inclusion for Cambodians」
翻訳:Google翻訳
インタビューにもある通りカンボジアの平均年齢は20代後半で新しいテクノロジーが全体的に浸透しやすい環境にあります。
Wingは銀行と遜色のない豊富な金融サービスを提供しており、特に最近話題になっているのが国際金融サービス会社のVisaと提携して「Wing VirtualVisaCard」を導入したことですね。
今まではMasterCardのみと提携していましたがVISAと提携することでサービスの幅を広げました。
もちろんWingのモバイルウォレット間の送金も可能ですし、各種公共料金の支払い、年利1.25%の普通預金、国際送金も可能です。
詳しくはWEBへ!!
Wingを利用することで多くのカンボジア国民が国内外の金融サービスにアクセスすることが可能になりました!!
そして今までカンボジアの課題であった各金融機関の流動性に関してはブロックチェーンの技術を用いた世界初の中央銀行デジタル通貨であるBakong(バコン)の爆誕により解決することとなりました。
私が2018年から2021年初めまでカンボジアに住んでみて実際にカンボジアの金融革命を肌で感じています。
移住当初に衝撃を受けたのが都心部においてQRコード決済が一般的だったことです。
当時の日本ではスイカやEdyなどのチャージ式のキャッシュレス決済が主流でしたが、カンボジアに移住してみると銀行モバイルアプリからQRコードを使って直接決済できたり、カードレスでATMから現金を引き出せたりと多くの衝撃を受けました。
その中でも1番の衝撃がBakong(バコン)の登場です。
発展途上国ならではのスピードを体感して、もはやカンボジアが金融後進国であるこという認識はなくなりましたね!!
今後は農村部や郊外にも急速に金融サービスが広がり、カンボジアの経済成長を加速させていくと信じています。
・今後のカンボジア
金融とはお金が余っているところからお金が足りないところに資金を融通することです。
カンボジアが金融後進国でなくなるということは、お金の流動性が高まり今よりも経済活動が活発になるということです。
特にインターネットへのアクセス数の多いカンボジアにおいてモバイルウォレットの普及率が増えているということは、今後e-コマースへの期待が膨らみます。
さらに多くの人々が今まで以上に金融商品へのアクセスが可能になるので、ローンを組んで住宅を買う人が増える、株式市場が活発になるなどの可能性もあると思います。
個人的には金融革命がカンボジアの強みである分野(製造業、農業)の発展に大きく貢献することを期待しています。
特に注目しているのがインダストリー4.0関連やAgritech関連ですね!!
いち早くカンボジア証券取引所(CSX)に不動産、IT関連の銘柄が登場することを願っています。笑
・最後に
最近ミャンマーでクーデターが起こりましたね。
お隣さんということもありかなり緊張感はあります。
カンボジアの政治は大丈夫!!という楽観視は危険だということを再認識しました。
東南アジアは可能性に溢れている一方で、このような事態が起こる可能性を考慮していかなければなりません。
どの国でもどんな商品でも投資やビジネスなどのチャレンジにはリスクはつきものです。
なので最大のリスクヘッジである情報収集は常に怠らないようにしたいですね!!
超絶個人的な考えですが、2023年のカンボジア国民議会選挙は気を張りすぎずに、2028年の選挙は超絶気を張ってチェックしていきたいと思っています。
それではまた!!