カンボジアでトヨタ車の現地生産が急速に拡大しています。政府は自動車産業を次世代の成長産業として位置付けており、部品調達網(サプライチェーン)の現地化を推進しています。これまで輸入車中心だったカンボジア市場は、現地組立・現地生産の拡大によって新たな産業発展の段階へ入りつつあります。
■ 発表の概要
カンボジア産業・科学・技術・イノベーション省(MISTI)によると、トヨタの現地生産台数は工場稼働当初の月間27台から、現在は400台を超える水準まで増加しました。約2年間で15倍以上の生産拡大となります。また、従業員の77%は職業訓練校や大学の卒業生で構成されており、カンボジア人技術者の育成も進んでいます。政府は今後、自動車部品の現地調達率向上を目指し、国内企業との連携強化を進める方針です。
■ 背景
トヨタは2024年にプノンペン経済特区内で約3,700万ドルを投じた車両組立工場を稼働させました。同工場では主に「Hilux(ハイラックス)」と「Fortuner(フォーチュナー)」を組み立てており、当初の年間生産計画は1,320台でした。
カンボジアでは近年、自動車市場が急拡大しています。2025年の自動車輸入台数は8万3,000台を超え、前年比で約60%増加したと報告されています。こうした需要拡大を背景に、中国のEVメーカーなども相次いで生産拠点を設立しており、自動車産業への投資が活発化しています。
■ 今後の見通し
政府は単なる組立拠点にとどまらず、自動車部品や電子部品の供給産業を国内で育成したい考えです。実現すれば、輸入依存度の低下だけでなく、高度技術人材の育成や製造業の高付加価値化にもつながります。
また、2029年の後発開発途上国(LDC)卒業を控えるカンボジアにとって、自動車産業は衣料品産業に続く新たな輸出産業として期待されています。市場関係者の間では、トヨタを中心としたサプライチェーン形成が進めば、カンボジアがASEANの新たな自動車生産拠点の一つへ成長する可能性もあるとの見方が出ています。
それではまた!!
※本記事は海外報道を参考に内容を整理し、独自に再構成しています。
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501913559/toyota-production-soars-in-cambodia-as-ministry-pushes-for-local-supply-links/

