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【Bakong(バコン)】カンボジアが世界初!?話題沸騰の中央銀行デジタル通貨(CBDC)「バコン」について居住者がまとめてみた

Bakong(バコン)
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カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行が、ブロックチェーンを活用した中央銀行デジタル通貨であるBakong(バコン)の運用を2020年10月に開始しました。


世界中で話題沸騰となった理由としては、ブロックチェーンの技術を用いて中央銀行がデジタル通貨決済の実用を開始したのはカンボジアが世界初となったからです。

Tomo
Tomo

バコンは日本のブロックチェーン企業であるソラミツとカンボジア国立銀行との共同開発ということで開発開始から日本では特に注目されていたよね!!



そんなバコンの情報についてカンボジア居住者である僕がまとめていきます!!
この記事を読めば、

そもそもバコンってなに?
ブロックチェーンってどんな技術?
実際にカンボジアではどのように使われているの?
どうやって登録するの?

これらの疑問が一気に解消されます!!


最新テクノロジーについて知識がなくても理解できる!!
ということを意識しがらなるべくわかりやすく簡潔にまとめています。
難しいところには具体例を添えているのでぜひこの記事を読んで理解を深めてください!!

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・バコンとは?



ブロックチェーン?
デジタル通貨?


バコンはこれらの最新テクノロジーの名前が一人歩きしていて、実際にどのようなものかわかりにくいですよね。笑


なのでバコンをものすごく簡単に説明してみると、


カンボジア国立銀行が提供するキャッシュレス決済システム


という表現が1番わかりやすいかなと思います。
使っている技術等は全く違うかもしれませんが、日本だとLINEpayやペイペイに近いのではないでしょうか。


また、デジタル通貨と言われるとビットコインやイーサリアム等をイメージされる方が多いかと思いますが、バコンは現金に代わる通貨として誕生したのではなく自国通貨であるリエルの流通を強化するための取り組みだとソラミツは述べています。
つまり、バコンはそれ自体が現金と同等の価値を持つので資産運用の側面を持つビットコインなどとは性質が違うということです。


あくまで現段階の僕個人の感覚なのですが、
バコンというデジタル通貨を利用して決済を行うというよりは、バコンというシステムにUSDまたはKHR(リエル)をチャージして決済を行うという方がしっくりきます。
※実際にはカンボジア国立銀行が各銀行にバコンを発行し各銀行が利用者にバコンを間接的に発行する仕組みです。

Tomo
Tomo

これまでの話を聞く限りでは、キャッシュレス決済システムを中央銀行が提供しているのはすごいけど、これまでのキャッシュレスサービスを利用するのとあまり差がないように感じる…



そうなのです。
最初は僕もそう思っていたのですが、ブロックチェーンという技術いついて調べてから考え方が変わりました!!


次の章から具体的な使い方も含めてバコンの凄さについて説明していきます。

・ブロックチェーンの凄さに迫る!!



バコンが話題になっている理由は、


中央銀行がブロックチェーンの技術を用いてデジタル通貨を発行しているからです。


世界各国の中央銀行がデジタル通貨の取り組みをし始めていますが、先進国では既存のシステムを取り替えることはかなり難しく、まだまだ導入には時間がかかるとされています。


巷では「ブロックチェーンはすごい!!」と騒がれていますが、何がすごいのかさっぱりわからないので調べてみたところ、かなりすごい技術だったのでなるべく分かりやすく説明していこうと思います。

・ブロックチェーンとは?



ブロックチェーンを超絶簡単に説明すると、


取引データを分散して管理する技術です。


これだけでは抽象的すぎて全くイメージが湧かないと思うので、
ブロックチェーンを活用することがバコンにどのようなメリットを与えるのかまとめてみました。

ブロックチェーンはネットワークに接続した複数のコンピュータによりデータを共有(分散)することで、
データの改ざんが困難になる
システムダウンが起きない
取引の記録を消すことができない
コスト削減



バコンのような決済システムにぴったりの技術ですね!!
この技術を用いてビットコイン等の仮想通貨は成り立っているのです。

Tomo
Tomo

ブロックチェーンってすごいんだね!!
でも従来のデータベースでもセキュリティーがしっかりしていればデータ改ざんや消去、システムダウンの心配はないんじゃないの?



その通りです。
従来のデータベースでもセキュリティー対策をしていれば問題ないでしょう。
しかしブロックチェーンの技術は本当の意味で万全のセキュリティーを提供可能にしているのです。


それでは、ブロックチェーンの技術の凄さが語られる上でよく耳にするワードが「非中央集権的」という言葉を掘り下げて解説していきます!!


従来のデータベースには管理者が必ずいて、管理者がサービスを停止させればデータベースの中身は消失し、管理者の都合によってデータを抹消される可能性もあります。また、万一管理者に悪意があればデータの中身を改ざんできてしまうなんてこともありました。これでは権限が一ヶ所に集中するので中央集権的ですよね。


しかしブロックチェーンの場合、サービス提供者(バコンの場合はカンボジア国立銀行)であっても記録されたデータの改ざんや消去はできず、参加者が自身の取引履歴を消すこともできないことから、従来のデータベースとは違い権限が一ヶ所に集中することがないので非中央集権的と言われています。

Tomo
Tomo

なるほど!!だからビットコイン等の仮想通貨の価値が急速に世界中で認められてここまで普及しているんだね!!



ブロックチェーンという技術をより深く知りたい方は下の参考記事を読んでみてください!!

参考記事
【保存版】超わかりやすいブロックチェーンの基礎知識
ブロックチェーンとは?仕組みやメリット、企業の活用事例など基礎知識を解説
今さら聞けない「ブロックチェーン」とは何か?~その基本的なメカニズムと進化の方向を探る


・ブロックチェーンがもたらす未来



ブロックチェーンはデータ改ざんが困難になるという特徴から、バコンのような決済システム以外にも証明契約などに活用することが期待されます。

シェアリングサービス、著作権管理、所有権管理、医療サービス、行政手続きや投票 etc…



実際にデジタル先進国と言われるエストニアでは世界で1番早く行政手続きにブロックチェーンを導入しています。


また、ブロックチェーンを活用することで「スマートコントラクト」という契約の履行や決済の自動化を実現できると言われています。
個人的には不動産売買にいち早くブロックチェーンを導入してほしいなと思っています!!笑


このように人々の生活を激変させる可能性を持っているのがブロックチェーンの技術で、それを活用して世界初となったのがバコンです!!
この最新技術を実際に体験できているのでカンボジアに移住してよかったです。笑

・実際にバコンはどう使われているのか?



現時点(2021年1月頃)でバコンがカンボジアでどのように使われているかをまとめてみました!!

キャッシュレス決済
各銀行間の送金
個人間送金



バコンは手数料無料で現地通貨であるリエルやUSDを相手の携帯電話番号宛に直接送金したり、QRコードをスキャンして決済や送金を行うことができます!!
15歳以上の銀行口座保有率が低くい一方で、スマートフォンの普及率がとても高いカンボジアではバコンの誕生により恩恵を受ける人は多いですね。


今まで銀行口座を保有しない人たちはWingという電話番号を利用した送金サービスを利用するこで現金を送金し、カンボジア国内に数え切れないほどある窓口にて現金を受け取っていました。(もちろん手数料がかかります)
しかし、バコンを利用することでタイムリーかつ手数料無料で送金ができるようになったのです!!
※銀行口座を持っていない人はWingを通じてバコンのウォレットにお金をチャージ(正確にはバコントークンと交換)できます。


基本的な利用方法としては、銀行口座からバコンのウォレットに現金をチャージ(バコントークンと交換)し送金、決済を行います。
また、ウォレットから自分の銀行口座に手数料無料で入金することもできるので、今まで他銀行間の送金がとても面倒だったカンボジア金融業界の問題点を解決することに繋がりました!!



バコンの誕生はビジネスにおいてもかなりの恩恵をもたらします。
クレジットカード決済等のキャッシュレス決済は、締め日に決済事業者と加盟店との間で資金清算を行い、後日に決済事業者は売上金を加盟店の銀行口座に振込む流れでしたが、バコンで決済してもらうことでタイムリーに売上金が振り込まれ、すぐに次の仕入れを行うことができるので資金の流動性が高まります。


これらをまとめると、バコンの誕生はカンボジアの経済活動全体の資金の流動性を高めることに大きく貢献することになったということです!!
今後デジタル通貨の導入を考えている国はカンボジアに注目せざるを得ない状況になりましたね!!
これからのカンボジアの発展が楽しみでしょうがないです。笑

参考記事
ソラミツ 、カンボジア国立銀行デジタル決済「バコン」を開発


・バコンの未来



海外送金を経験したことがある人であれば、


海外送金の手数料高すぎる…


と感じたことはないですか?

Tomo
Tomo

中継銀行の手数料ってなんだよ…中継しないで送れないのかな?



そんな不満をデジタル通貨は解消してくれるかもしれないのです!!
実際にカンボジアは近隣諸国とクロスボーダー決済システムの開発を進めているので近い将来実現する可能性があります。

カンボジア国立銀行はタイ中央銀行との間で、両国で使用できるEMVco互換の共通QRコードベースの支払いシステムの導入に関する覚書に調印し、ソラミツ及びカンボジアの2つの銀行、タイの1つの銀行はクロスボーダー決済システムの開発を進めています。

 カンボジア国立銀行は最近、マレーシアのメイバンクと契約を締結し、それぞれのデジタル決済プラットフォーム(バコンとメイバンク2u)が連携してクロスボーダーの送金を瞬時に行い、送金手数料を削減するシステムの構築に合意しました。

 スマートフォンやオンラインで完結する本人確認技術の進歩により、新規ユーザーの口座開設は非常に便利になりました。まもなく国民や企業は、低コストで迅速な国内およびクロスボーダーの決済や送金サービスが利用できるようになります。

引用元:ソラミツ 、カンボジア国立銀行デジタル決済「バコン」を開発



いつの日か世界中で中央銀行デジタル通貨のクロスボーダー取引が行われる日がくるかもしれませんね。
個人的にはFacebookの仮想通貨であるリブラ(Libra)にも注目していきたいです!!

・バコンの登録方法




バコンのモバイルアプリをダウンロードし、この動画をみていただくのが1番早いです!!笑


クメール語と英語の説明しかないじゃないか!!
と声を荒げている人に朗報です。


日本企業のソラミツが開発していることもありバコンのモバイルアプリは日本語対応しています。
もちろん日本人も登録可能です!!(実証済み)
普段スマホを使っている方であれば説明動画なしで問題なく登録できると思います。
外国人は身分証明書としてパスポートの写真をアップロードして登録できるのでご安心ください。
※バコンのWEBサイトから直接外国人の登録に関して質問してみたところ、外国人の登録に関しては口座を所有している銀行経由で行なって欲しいと返信がきました。(2021年1月現在)
ちなみにアクレダ銀行でバコンの登録を行なったところ、アクレダ銀行のモバイルアプリでバコンウォレットを管理できるようになりました。
つまり、バコンのモバイルアプリは不要でアクレダ銀行のアプリでバコントークンの送金、受け取り、他銀行への送金、QRコード決済全てが出来ます。

詳しくはこちらの記事をご確認ください。

Bakong

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カンボジアへ旅行に行って最新テクノロジーを実際に利用したい!!
せっかくだし銀行口座も作っておくか!!
という方はこちらからお問い合わせいただければカンボジアのメガバンクであるアクレダ銀行の口座開設のサポートをさせていただきます。
カンボジア現地もしくは日本からの書類郵送でサポートいたしますのでお気軽にお問い合わせください。

・最後に



僕がカンボジアへ移住した頃はまさかテクノロジーの分野でカンボジアが世界初を実現するなんて思ってもいませんでしたし、先進国の後を追って徐々に成長していくのが当たり前だと思っていました。


しかし、最新テクノロジーの世界では先進国や発展途上国などの枠組みは関係ないということがわかりました。
いや、むしろカンボジアのような発展途上国の方が最新テクノロジーの受け入れには寛容であるということを実感しました。


事実として中央銀行デジタル通貨を実現させる技術は日本にあるのにも関わらず自国ではなくカンボジアが先に実現させたのです。
つまり、自分の知識や高度な技術を少しでも早く実用化させたいという優秀な技術者たちの視線はより一層カンボジアのような受け入れに寛容な国へ向けられ、近い将来その実用化された最新テクノロジーを体感するために人々がそれらの国に集結し経済成長のスピードを加速させる可能性があるということです。


カンボジアではスマートシティーの計画も進んでいますし、交通インフラがまだまだ整っていないのと道路交通法に融通が効きそうなので自動運転なども早く導入されるかもしれません。


なんだかワクワクしてきますね!!


それではまた!!

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