カンボジアはドナルド・トランプ政権の発足に際し、米国との関係強化に大きな期待を寄せています。トランプ氏の勝利演説直後、フン・マネット首相は「トランプ大統領のリーダーシップが世界の安定と繁栄を促進する」と述べ、両国の友好関係の重要性を強調しました。
また、カンボジアはASEANと米国の関係発展にも尽力する意志を示しました。
カンボジア商工会議所のリム・ヘン副会頭は、トランプ氏の就任がカンボジア経済にプラスの影響をもたらすと述べました。
米中の貿易摩擦がカンボジアにとっての好機となり、中国の投資家が生産拠点をカンボジアに移し、米国への輸出を行った事例を挙げています。
彼は特に、米国のGSP(一般特恵関税制度)の復活が投資を増加させ、両国の経済関係をさらに強化すると期待しています。
経済学者のダック・ダリン氏も、トランプ政権がカンボジアとの新しい貿易機会を提供する可能性を示唆しました。
カンボジアは米国にスーツケースや自転車、米など多様な商品を輸出しており、観光、建設、農業などの分野でも米国の投資が進んでいます。
主な投資企業にはカルテックス、コカコーラ、フォードなどがあり、フォードは最近ポーサットに自動車組立工場を開設しました。
また、米国のフランチャイズもカンボジア市場で人気を集めています。
スターバックスやKFC、ハイアットなどが進出し、経済発展に貢献しています。
ダリン氏は、カンボジアの輸出増加がその生産力と品質の高さを示しており、米国との貿易・投資関係が今後も強化されることを期待しています。
2006年に締結された貿易投資枠組み協定(TIFA)は、両国間の貿易と投資の拡大を支援しており、最新の会議は2019年に開催されました。
米国はカンボジアの最大の輸出市場で、2024年の初め9か月間で、両国間の貿易は前年より6.5%増加し、56億ドルに達しています。
トランプ政権になったことで、米中貿易摩擦に再び注目が集まりますね。
確かに、この摩擦のおかげでカンボジアを含む発展途上国に投資は集まるかもしれませんが、中国からの投資でできた製造拠点からの貿易にも制限をかける可能性もあるので、楽観的になりすぎずにしっかりと情報を追っていきたいと思います。
それではまた!!
【カンボジア経済】トランプ政権発足に際しカンボジアは米国との経済関係強化を目指す
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