カンボジア政府は、タイ国境で地雷が爆発してタイ兵2名が負傷し、タイ政府が和平協定の一時停止を発表したことを受けて、平和・協力・繁栄を目指すクアラルンプール共同宣言への完全なコミットメントを改めて表明しました。
国防省のラート・ダラロス国務長官は、プノンペン駐在の各国武官に対し、タイとの和平協定の進捗状況を説明し、捕虜の解放、重火器の撤退、人道的な地雷除去など、合意に基づく主要な取り組みを強調しました。
また、カンボジアは引き続き誠実に義務を果たし、両国民の利益のためにタイと協力する意思があると述べました。
一方、地雷爆発によってタイ兵2名が負傷したことを受け、アヌティン首相は和平協定の即時停止を命じました。
首相は、事件がタイの安全保障と主権に対する脅威を示していると指摘し、国防省と外務省に厳格な対応を求めました。
両国は7月、ASEANや米中などの仲介によって停戦に合意し、10月のASEAN首脳会議では地雷除去や重火器撤退の実施を進めていましたが、この事件により計画に不確実性が生じています。
カンボジア側は、和平協定の一環として捕虜となっていた18人の兵士の即時解放を求めましたが、タイのナタポン国防相は、地雷爆発の原因調査が完了するまで解放を延期すると発表しました。
タイ側は、爆発が新たに設置された地雷による可能性があると主張し、意図的な行為であると確認された場合は外交抗議やさらなる措置を取る可能性があると警告しています。
一方、カンボジア側は新たな地雷設置を否定し、国境地域には過去の内戦で残された地雷が今も多く存在していると説明しています。
両国関係は再び緊張していますが、カンボジアは引き続き平和的な解決に向けた姿勢を示しています。
先月末にようやく和平協定が締結されて事態は収まっていくかと思いましたが、再度緊張が高まってしまいました。
両国の国境問題は根深いものがありますので、今回の事故を発端に再度紛争にまで発展しないことを祈るばかりです。
それではまた。
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501787083/soldiers-release-in-limbo-as-thailand-halts-peace-accord/
【カンボジア時事】和平協定からわずか数週間、地雷事故により両国関係は再び緊張へ
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