今年1月にセルカードはEducationHubというオンライン教育プラットホームの立ち上げを発表しました。
セルカードという会社は日本で言うauやドコモ、ソフトバンクに当たる通信キャリアです。
カンボジア国内ではセルカード、スマート、メットフォンと言う三大キャリアがあるのですが、その中でもセルカードは国内大手財閥のロイヤルグループの傘下で国産企業です。
そんな大手キャリアがオンライン教育プラットホームを立ち上げたと言うことで少し気になったので調べてみたのですが、今後の学校教育やスキル取得のための学びの場として大きな可能性を感じました。
今回セルカードが行なったことは、
通信費や電話代の決済に用いられているセルカードのモバイルアプリを通して既存のオンライン教育コンテンツと利用者を繋ぐまさにプラットホーム!!を作り出しました。
これがカンボジアではかなり革新的なのです!!
現在のカンボジアではスマホや携帯電話の普及率が100%を超えているのですが、銀行口座の普及率が低いなどの理由で金融サービスへのアクセスが困難な人が多いのが現状です。
現在は絶賛金融革命中なのでこれから急激に世界が変わってきそうですね!!金融革命についてはこの記事へ!!
オンラインにはアクセスできるけどオンライン決済はできない…
こんな状態の人が依然として多いです。
しかし!!
セルカードの発表したプラットホームにより、
セルカードのモバイルアプリにチャージしているお金を使って、各オンライン教育コンテンツへの支払いができるようになったのです!!
カンボジアでは銀行口座やその他送金サービスのアカウントを持っていない人でも、街の売店等で売っているスクラッチカードを購入して希望の金額をモバイルアプリにチャージすることが可能です。
ちなみにカンボジアの携帯代は基本的に従量課金制です。
これによって国内ほぼ全ての人たちが教育へアクセスすることが可能になったのです。
農村部で家業を継ぐことが決まっていて学校に通っていない子供達や、学校が近くになくて教育を受けれない子供達でもオンラインで教育を受けることができるようになりました。
今まで貧困地域や農村部にボランティアで学校を建設するという活動がありましたが、このボランティアは形を変えて、農村部や貧困地域にオンラインへアクセスする手段を提供することにシフトするかもしれませんね!!
学校を建設したは良いものの運営費が賄えなくなって結局廃校になってしまう…と言う事例もあるようなので、せっかくの善意のお金なので有効活用されることを祈ります。
セルカードのEducationHubのサービス内容はWEBサイトから確認できます。
現在はiKnow iKnow、E-schoolカンボジア、Khim Sok HengServiceという3つのサービスがセルカードアプリ経由で利用可能です。
・カンボジアのトップ3大学からの1年間の奨学金がもらえる可能性あり
・成績優秀者はヤマハXライドがもらえる可能性あり
・1,200リエル(約30円)/週
E-schoolカンボジア
・幼稚園から高校までのすべてのレベルのすべての科目についてオンラインで勉強可能
・文部科学省のカンボジア教育基準に基づいた幅広い科目も利用可能
・1ヶ月間のお試しプランあり
Khim Sok HengService
・ビシネススキルや自己啓発系のコンテンツ提供
・デイリープラン:1,000リエル(約25円)/ビデオ
・ウィークリープラン:5,000リエル(約125円)/ 7本の動画
・月額プラン:20,000リエル(約500)/ 30本のビデオ
個人的な意見ですが、これらの学費であれば中産階級の家庭であれば問題なく支払えると思います。
貧困地域の方々にとっては少し厳しい額ですが、払えなくないかなとも思います。
しかし、勉強道具などの購入の必要性を考えると少し厳しいかもしれません。
極貧地域ではそもそも厳しいです。
ここはやはり、ボランティア等の外部からの支援が必要かもしれません。
オンラインに繋がっていて、お金さえあれば理論上は誰でも教育にアクセスできる環境がカンボジアにもできたということがとても重要ですね!!
カンボジアは歴史的背景から教育に関しては世界でもかなり出遅れているのが現状です。
僕自身、現地のローカル企業に勤めていたこと同僚にこのような相談を受けたことがあります。
「僕は高校までしか出ていないから、働きながら専門学校に通ってマーケティングの知識を蓄えたい。だけど学費が高すぎて今は学校にいけないんだ。だからもっと稼ぎたいのでセールスを教えて欲しいし、一緒に英語で会話しながらもっと英語力を磨いていきたい。」
全員がこのような人ではないですが、僕がカンボジアで生活していて感じたことは、今のカンボジアの若者は勉強熱心だなということです。
セルカードのオンライン教育プラットホームの誕生により、カンボジアはこのような人々に平等に教育が提供される世界に近づいたということになりますね!!
今後、埋もれていた才能がどんどん掘り起こされていくカンボジアが楽しみです!!
それではまた!!