ASEAN+3マクロ経済リサーチオフィス(AMRO)は、2026年7月公表の経済見通しで、カンボジアの2026年実質GDP成長率予測を4.2%に据え置きました。輸出や製造業への投資が引き続き経済を支える一方、米国の通商政策や世界経済の減速、地政学リスクなど外部環境の不透明感は依然として高いと分析しています。
■ 発表の概要
AMROは最新の「ASEAN+3地域経済見通し(AREO)」で、カンボジアの2026年経済成長率を4.2%と予測し、前回見通しを維持しました。
報告書では、製造業やサービス業、農業が引き続き成長を支えるほか、輸出の拡大や外国直接投資(FDI)の流入が経済を下支えすると評価しています。一方で、世界的な貿易摩擦や主要国の景気減速、地政学的リスクなどが成長の下振れ要因になる可能性があると指摘しました。
■ 背景
カンボジアでは2026年上半期の輸出額が前年同期比19.5%増の約170億ドルとなるなど、製造業を中心に堅調な成長が続いています。また、大規模工場の増加や経済特区(SEZ)への投資拡大により、電子機器や自動車部品など高付加価値産業へのシフトも進んでいます。
一方、米国の関税政策や世界経済の減速、エネルギー価格の変動など、外部環境には依然として不確実性が残っています。こうした状況を踏まえ、AMROはカンボジア経済が底堅さを維持している一方で、外需への依存度が高い経済構造には引き続き注意が必要としています。
■ 今後の見通し
AMROは、中長期的にはインフラ整備や製造業への投資拡大、自由貿易協定(FTA)の活用などが経済成長を支えるとの見方を示しています。政府が進める物流網の整備や産業高度化も、競争力向上につながる重要な取り組みと評価しています。
なお、2026年の成長率予測は機関によって見方が分かれており、AMROは4.2%を維持した一方、カンボジア国立銀行(NBC)は3.9%、国際通貨基金(IMF)は3.0%と、より慎重な見通しを示しています。 こうした予測の違いは、米国の通商政策や世界経済の先行きに対する前提条件の違いが背景にあるとみられます。今後の輸出や投資の動向が、実際の成長率を左右する重要なポイントとなりそうです。
それではまた!!
※本記事は海外報道を参考に内容を整理し、独自に再構成しています。
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501961425/amro-holds-cambodia-growth-outlook-at-4-2-in-july-update/

