カンボジアでは信託登録が増えており、現在953件、総額15億ドルに達していると、信託規制当局のソク・ダラ局長が述べました。
これは、3年前の信託登録がわずか17件、総額1億5600万ドルだった状態と比べると大幅な増加であるとこを示しています。
ダラ局長は登録されている信託の大半(953件中933件)は商業信託であると述べ、詳しくは下記の通りです。
種類 | 登録件数 | 金額 |
---|---|---|
不動産 | 712件 | 6億8,800万ドル |
エスクローサービス | 148件 | 2億900万ドル |
定期預金 | 30件 | 1,000万ドル |
年金基金 | 38件 | 6,300万ドル |
株式保有 | 3件 | 9,200万ドル |
グリーンボンド | 2件 | 120万ドル |
カンボジア靴協会の会長、ネアック・オクナ・リー・クンタイ氏は、信託設立の規定が新たな投資を誘致に貢献しているとして、規制当局の努力により急速に信託市場が成長していと語っています。
また、マレーシア・カンボジア商工会議所(MBCC)の会長、オクニャ・タン・キー・メン氏は、信託の枠組みが個人の財産管理や譲渡計画に役立つと強調しています。
信託には、資産の所有権の保証や合法性の保護などの利点があり、信託規制当局は受託者の権利を法で保護することができ、さらに、信託は資産の譲渡と管理において柔軟性があるとされています。
まだカンボジアでは信託の歴史は浅いですが、2019年に信託法が改正されて2021年には信託規制当局への登録の仕組みが出来上がり、より安全で確実性を持った形になりました。
先日、実際にリーディングカンパニーであるカナトラストに行って話を聞いてきましたが、2021年以降信託規制当局(TR)への登録制度が始まって以来、多くのお客さんが信託を利用するようになっていると言ってたことからも、制度への信頼と認知が増してきているように思います。
現時点でのメインは不動産への信託サービスで、主に外国人の土地への投資に利用されているかと思います。
また、大きな商取引の際にはエスクローサービスの利用により安全な取引が可能になります。
現在多くの銀行がエスクロー事業者として規制当局に登録しているので、今後利用が増えてくるサービスの一つだと思います。
カンボジアで大きな資産運用を考えている方は、信託サービスを利用されることをおすすめします。
それではまた!!