カンボジアの公的債務は現在120億ドルを超えており、一部ではその増加を懸念する声が上がっています。
政府が経済リスクを適切に管理し、財政を調整できるかどうかが問われており、もし失敗すればデフォルト(債務不履行)のリスクが高まる可能性があります。
しかし、実際の状況を正しく理解するために、クメールタイムズが政府のデータを詳しく調査し、専門家の意見を反映した記事を公開していたのでその内容を簡潔にまとめたいと思います。
結論を先に言うと、2024年の債務持続可能性分析(DSA)によると、カンボジアの債務危機のリスクは低く、現在の債務レベルは十分に管理可能であるこのことです。
カンボジアの公的債務の要点まとめ
1. 債務状況の概要
- 2024年現在、公的債務は 120億3000万ドル に達している。
- 対GDP比は19.3%(国際基準の55%を大幅に下回る)。
- 対外債務が99%(119.2億ドル)、国内債務はわずか1%。
- 債務は二国間融資(62%)と多国間融資(38%)に分類される。
2. 債務の持続可能性
- 国際基準では低リスク と評価され、債務危機のリスクは小さい。
- 管理能力の高さ を示す指標で最高レベルのスコア(5.0/6.0)。
- 為替変動リスクはあるが、通貨の多様性(USD、SDR、円、元、ユーロ)でリスク分散。
3. 新規融資と政府証券
- 2024年に 18億ドル の新規融資契約を締結(主にインフラ整備向け)。
- 政府証券(債券)を7486万ドル発行 し、国内資金調達も強化。
4. 債務返済
- 2024年の債務返済額は5.59億ドル(前年比8%増)。
- 債務は増えているが、支払能力に問題なし。
5. 今後の見通し
- 今後5年間で借入額は 最大135億ドル に制限。
- 官民連携(PPP)と国内投資の拡大 により、対外債務依存を減らす方針。
- 財政の透明性を確保し、無駄な支出を抑制する必要あり。
全体として、カンボジアの公的債務は増加しているが持続可能な範囲内であり、現時点で債務危機のリスクは低いという結果になっています。
国債の発行などにより対外債務への依存減らしていくことが重要になりそうですね。
資金調達はカンボジアの発展には欠かせないのでうまく調整して行って欲しいです。
それではまた!!
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501662201/rising-public-debt-is-it-boon-or-bane-for-cambodia/