ウッド―ミアンチェイ州(書籍によってはオッドーミアンチェイ州)は、カンボジアの北西部に位置している州。
いろんな方面から事前調査をしたところ、多くの見所がある州だという情報を得ました。
今回は特にワクワクしながら国内旅23州目の旅に出発。
そして、その予想を上回る名所の数々。
そのどれもがウッド―ミアンチェイ州でしか見られない貴重で美しい場所ばかり!!
今回は、遺跡、自然が作った造形美…と、ウッド―ミアンチェイを訪れた際にぜひ行ってほしい場所を紹介します。
カンボジアとタイの国境にある寺院(Prasat Ta Muen Thom)
プラサート・タ モアン・トムはダンレク山脈をの峠、カンボジアとタイの国境に位置する古代クメールとヒンズー教の寺院。
1050年から1066年にアンコール王国を統治したウダヤディティヤヴァルマン2世によってつくられた寺院だそう。
サムロンの中心地からバイクで1時間ほど。
平原からなだらかな山々が見えてきます。
山の向こうがタイ、山のこちら側がカンボジアです。
寺院入口につくと、カンボジアの軍人さんがいました。
出発前には、現地の人に、「寺院までは見られない!遠くから見るだけだ。」と言われていたのですが、入り口の軍人さんたちに「大丈夫だよ!」と言ってもらい、観に行くことができました。



コンクリートで整備された急な傾斜を登ること数百メートル。
どんどん山の中に入っていきます。



すると、そこに、さらに急な階段が現れました。

その階段を登ると、美しい寺院跡が現れました!!
思わず「お~!!!」。

なんとなく、天空の城ラピュタのような…
急に別世界にきた感覚になりました。
というのも、直前まで木々の間を歩いており、階段を登った瞬間に視界が開け、青々と輝く木々の中にスポットライトを浴びたように寺院が鎮座しているのです。
大きい遺跡ではありませんが、どの遺跡とも空気感が違い、一瞬で「好き」ってなりました。



そして、1人興奮する私に、何やら話しかけてくる人が…。
クメール語で「日本人だよ。」と伝えるも、反応が悪い。
なんと、タイの軍人さんだったのです!!
外国人の私が珍しかったのか…怪しかったのか、左右にタイの軍人さんとカンボジアの軍人さん。
「えっ!?えっ…。」と、1人で戸惑い…。
「パスポート!?」と、なんとも間抜けなことを言ってしまいました。
その場所は必要ないと言われ、笑顔で話をしてくれました。
その後も、寺院を見る私をカンボジアの軍人さんが見守っていました(ずっとついてくる…)。
国境付近の遺跡と言うこともあり、きっと それぞれの国の事情があるのかもしれません。
とにかく、遺跡を楽しんで速やかに帰りました。
砂の造形美(រលុះ ធម្មជាតិ)
Google mapには、自然保護公園となっている「រលុះ ធម្មជាតិ(ローロッ トーメッチー)」では、自然の作り出す造形美を観ることができます。
※カタカナはGoogle翻訳で聴こえた音声をカタカナにしたので、正確なものではありません。
砂の浸食によってできた造形物だと予想しました。
観光省も最近、観光客に注目され初め、新たな観光地として整えていこうとしているとか…。
しかし、まだまだ観光地としては整備されておらず、観光客も少ない。
訪れてみると、その場所にいるのは私一人。



道路から100mほど入るとそこは別世界。
サバンナの平原に連れてこられたような世界観。
そこに無造作に乱立する砂の地層面。



これに価値を感じるか、感じないかは個人差があるでしょう。
私にはドストライクのスポット。
いろんな角度から眺めたり写真をとったり…。
次に来た時は姿、形を変えているかも…と、数十年後、数百年後に思いをはせながら砂の造形物を満喫しました。




Spean Toap(橋)とប្រាសាទព្រហ្មកិល(寺院)
Spean Toapは12世紀後半、ジャヤヴァルマン7世の時期に、タイとカンボジアを結ぶために建設された橋。
この地域にかかる古代の橋としては最長。
長さ150、幅16.5m、高さ10m。



現在は土が堆積し、高さは4mほどになっています。
平原の中にドーーンッと現れる巨大橋。
普通に通っていると素通りしてしまいそうなくらい、大きい。
しかし、横から橋の造りをみると、巨大な石が美しく積み上げられていることが分かります。



つづいて、橋から500mほど戻ると、そこにはប្រាសាទព្រហ្មកិល(寺院)が鎮座。
バイヨン様式で建てられた寺院は、ごつごつと無骨な佇まい。
しかし、わずかに残る美しい彫刻が当時の人々の技術の高さを感じさせます。



平原の中に、木々に守られ存在する寺院。
なぜ一棟だけ!?
もしかしたら、昔はもっと遺跡があったのかもしれません。



想像を膨らませながら寺院跡を眺めました。
ここも、観光客は私一人。
存分にその空気感を楽しみました。
さいごに…
ウッド―ミアンチェイ州にある遺跡、自然の造形物は興味深いものばかり。
それなのに、まだまだ観光地化は進んでおらず、その空間を独り占めできます。
なんという贅沢空間。
完全に観光地化され、多くの人で賑わう前に!!
ぜひ、ウッド―ミアンチェイ州を訪れてみてください。
次回は、宿泊場所、移動方法についてまとめます。
それでは~。
ライターさんの紹介!!

-
座右の銘:生きてるだけで丸儲け、死ぬこと以外かすり傷。
旅のモットー:他力本願。ハプニングはネタ。
クメール語勉強中、英語永遠に勉強中、カンボジア生活2年になりました。思いつきで始めたカンボジア25州制覇の道のりをゆる〜く発信。よろしくお願いします!