カンボジアで進行中の「プノンペン・ポイペト鉄道改良プロジェクト」は大きな進展を見せており、現在は実現可能性調査の重要な段階に入っています。
このプロジェクトは、公共事業運輸省(MPWT)が主導し、中国道路橋梁総公司(CRBC)や王立鉄道(Royal Railway)といった民間企業と連携して進められており、日本政府からの約3億ドルの無償資金協力により支援されています。
このプロジェクトの目的は、プノンペンからポイペトまでの386キロメートルにわたる既存の鉄道路線を近代化し、すでに改良済みの南部鉄道(プノンペン〜シアヌークビル間)と同等の水準に引き上げることです。
具体的な改良内容には、鋼材から耐久性のあるコンクリートへの変更、大きな鉄筋の採用による構造の強化、橋や建物の全面改修、高度な信号・情報システムの導入、駅や線路の機能改善、運用上の課題への対応などが含まれます。
また、駅の旅客エリアの改修や、他の交通手段との連携を図る情報通信システムの導入も予定されていて、これにより旅客と貨物の輸送がより効率的に行えるようになります。
改良後は、旅客列車が最高時速80キロ、貨物列車が50キロでの運行が可能となり、安全性も向上します。
鉄道はプノンペン、コンポンチュナン、プルサット、バッタンバン、バンテアイ・ミアンチェイ、ポイペトの6州を結び、地域全体の重要な交通網として機能する見込みです。
この鉄道改良は、カンボジアの交通インフラ強化に向けた重要な一歩であり、国内外の物流の効率化や地域経済の活性化にも大きく寄与することが期待されています。
カンボジアにはまだ南北に2路線しか鉄道がありませんが、政府の計画によれば2033年までに現在の鉄道をアップグレードし、新たな鉄道を4路線新設する予定になっています。
鉄道のアップグレードと新設によってカンボジアの物流や旅客に大きく貢献していくので期待大です!!
【カンボジア経済】プノンペン~ポイペト間鉄道の大規模改良プロジェクトが本格化

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