カンボジア関税総局（GDCE）の最新データによると、2024年1月から11月までのカンボジアの衣料品、履物、旅行用品（GFT）輸出額は前年同期比で25.23％増加し、125億1,000万ドルに達しました。
これは、同期間のカンボジアの総輸出収入239億3,000万ドルのうち52.3％を占める重要な成果です。この好調な成長は、2025年以降も継続すると期待されています。
カンボジア繊維・アパレル・履物・旅行用品協会（TAFTAC）のケン・ルー事務局長によると、主要市場での需要回復や、ミャンマーや中国からの投資が成長を支えています。
また、中国からの生産移転を促す地政学的要因もカンボジアに有利に働いて、具体的には、米国による中国製品への関税懸念が企業の移転を後押ししていると述べています。
一方、世界的な不安定要因、例えばロシア・ウクライナ戦争やイスラエル・ハマスの紛争は、カンボジアの主要市場へのGFT需要に大きな影響を与えていないとのことです。
GFT部門の各セグメントは2024年1月から11月にかけて輸出を拡大しました。以下は主な成果です：
- ニット衣料品とアクセサリー：61億ドル（前年比22.7％増）
- 非ニット衣料品：28億3,000万ドル（前年比33.3％増）
- 皮革製品と旅行用品：18億7,000万ドル（前年比22.1％増）
- 履物：15億ドル（前年比24.3％増）
- その他の繊維製品：1億8,700万ドル（前年比37％増）
特に2024年11月単月では、GFT輸出が前年同月比46％増の13億2,000万ドルに達し、成長を加速させています。
国際労働機関（ILO）は、GFT部門がカンボジア国内で最大の雇用創出部門の一つであると評価しています。
この部門は約100万人に直接雇用を提供しており、カンボジアの経済全体の11％を占める重要な柱で、2021年時点では実質GDP成長の約50％に貢献していました。
一方で、カンボジアはバングラデシュなどの他のアジア諸国との激しい競争に直面しています。
特にバングラデシュは2023年に衣料品輸出を10％増加させ、過去最高の470億ドルを記録しました。
これはカンボジアの4倍に相当します。
このような状況を受け、カンボジアでは労働者のスキル向上を含む生産性向上が求められています。
現在の成長トレンドを踏まえると、2024年のGFT輸出は2022年の水準を上回る可能性が高いと予想されます。
政府や企業による適切な対応が進めば、カンボジアのGFT産業はさらなる成長を遂げると思うので、今後に期待です！！
それではまた！！
