2025年の最初の5か月間で、カンボジアは合計295万人の外国人観光客を迎え入れました。
これは前年同時期の264万人から11.7%の増加であり、観光業の回復基調を示す好材料です。
フン・マネト首相は6月21日の投資イベントで「この成長は、カンボジアの平和、安定、経済の均衡、社会保障に対する国際的な信頼を示している」と述べ、観光業が国のイメージ向上にも貢献していることを強調しました。
観光省によると、観光客の主な出身国はタイ、ベトナム、中国、米国、ラオスの5か国であり、近隣諸国との交流が観光市場を支えています。
しかし一方で、カンボジアとタイの国境地帯では一部地域で領有権をめぐる緊張が続いており、5月にはプレアビヒア周辺で小規模な軍事衝突も報告されました。
このような国境問題は、治安に敏感な観光客の不安材料となる可能性があり、今後の観光業の成長に一定の影響を及ぼす恐れもあります。
それでもなお、カンボジア政府は観光振興に力を入れており、シェムリアップやプノンペンなど主要観光地のインフラ整備、航空路線の拡充、電子ビザの利便性向上などの取り組みを進めています。
観光業は、衣料品・履物・農業・建設などと並び、カンボジア経済の4本柱の一つとされており、地方経済の活性化や雇用創出にも直結しています。
今後の見通しとしては、地域の安全保障状況に留意しつつも、国際的な旅行需要の回復や政府の観光政策の効果により、年間観光客数はコロナ禍以前の水準に近づく可能性があります。
タイとの関係改善と安定的な外交も、持続的な観光成長には不可欠となるでしょう。
米国関税問題とタイとの国境紛争については今後もしっかりと情報を追っていきます。
それではまた!!
参考記事:https://www.khmertimeskh.com/501704116/cambodia-records-2-95-mln-intl-tourists-in-january-may-period/
【カンボジア経済】5月までに外国人観光客数295万人突破もタイとの緊張が懸念材料に

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