CBREカンボジアが発表した2024年中間報告書によると、プノンペンのマンション市場は課題を抱えつつも競争力のある価格設定と継続的な供給増加が見られ、周辺地域の投資家にとって魅力的な場所となっているとのことです。
報告書では、プノンペンのマンション市場が2024年上半期に2,400戸の新規ユニットを供給し、年末までにさらに14,000戸が完了する見通しを示しています。
この供給増加により、販売価格には圧力がかかり、手頃な価格帯と中価格帯の物件の価格が下がっています。
一方で、高級マンションは今年これまでの供給傾向にもかかわらず、より安定した価格を示しているとのことです。
報告書は、不動産開発業者は今後、新規物件の発売に手ごろな価格帯や中価格帯の物件をターゲットにし、地元の購入者を引き付けようとしていると指摘しています。
需要の変化を考慮して、一部の開発業者はロフトスタイルのユニットなども導入し、予算に敏感な地元の購入者のために使用可能なスペースを最大限に活用しているようです。
また、ブランドレジデンス運営者の関与が増加し、国際基準の短期および長期滞在の賃貸物件が提供され始めているとも報告書では指摘されています。
2024年に新規プロジェクトの立ち上げは減少しており開発業者は慎重な姿勢をとっていますが、2023年から2033年の間にカンボジアでは360億ドル以上のインフラ開発プロジェクトが計画されており、中長期的にはあらゆる種類の不動産(需要、利回り)の成長を支える要因になると報告書では述べられています。
記事の中で、ASEAN地域の都市とプノンペンのマ平均ンション価格と平均利回りの比較がありましたので、参考までにまとめておきます。
都市 | 平均販売価格 (USD/㎡) | 平均年間賃貸利回り |
---|---|---|
プノンペン | $2,500 | 5.3% |
バンコク | $10,000 | 4.5% |
ホーチミン | $5,900 | 4.0% |
マニラ | $5,300 | 4.4% |
香港 | $33,000 | 3.1% |
シンガポール | $19,000 | 3.0% |
冒頭で書いた「競争力のある価格設定」というのは周辺地域の都市から見ると、確かにそうだなという印象です。
まだまだ都市開発やインフラ開発の真っ最中のカンボジアですので、CBREの予測通りで不動産市場の成長の余地は十分にあると思います!!
それではまた!!